先輩インタビュー
Interview

働くドライバーインタビュー集Driver interview

後藤 建治 所属:

サービスエリアで見た、ヨット運送トラックに驚く

サービスエリアで見た、ヨット運送トラックに驚く

「ヨットを運搬する運送会社があるとは!」
サービスエリアでヨットを運ぶトラックを見た時の衝撃を、私は今も覚えています。

私にとって、ヨットは青春時代そのもの。
大きな平ボデー車に積まれたヨットを見て蘇ってきたのは、高校・大学時代に頑張ってきた練習の日々、そして試合や遠征のことでした。

私の出身は岩手県で、高校時代はヨット部に所属。30年以上実績がある強豪校で、まさにヨット漬けの日々を過ごしていました。
その後大学でもヨットを続けたいと思い、関東の大学に進学。インカレや国体への出場、各地への遠征と、さらに濃密にヨットと過ごす毎日でした。

最初の就職は茨城県つくば市で、車の運転が好きだったので運送会社に就職し、その後、自分の性格を考えると長距離の方が性に合っているかなと、長距離専門の運送会社に転職。担当はオートバイの運送で、全国に外国製の大型バイクを届けていました。
競技から離れて10年、そんな時にサービスエリアで見たのが、ヨットを運ぶ丸玉運送のトラックだったのです。

テニスや野球の試合で、ラケットやバット・グローブを持っていくように、ヨットも試合では自分のヨットを持って行きます。
試合は日本各地のハーバーで行われ、江の島や蒲郡、和歌山や西宮、福岡など全国各地にヨットを運ばなくてはなりません。そんな時に頼りになるのが運送会社さん。

高校時代は、顧問の先生が手配してくださいましたが、大学生になると、自分たちでやらなくてはいけません。
各校なじみの運送会社にお願いしたり、なじみのレンタカーで運んだり。
でも遠征慣れしていない学校は、そもそもどこに頼んでいいのかがわかりませんし、その後の流れも予測不可能。「台数は?」「予算は?」「配車は?」「大切なヨットは傷つかない?」「試合日には間に合うの?」いろいろなことが頭をよぎり、精神的な負担も大きいんです。

丸玉のトラックを見た時「大好きなヨットともう一度関わりたい! 自分がヨットを運びたい!」そう思うとともに、あの頃困っていた人たちの顔が浮かんできました。
またヨットに関われる仕事があるのなら、転職しよう。引っ越しが必要なら引っ越そう。そう思って応募しました。

再び、青春が詰まった念願の海へ

再び、青春が詰まった念願の海へ

さて、うちの会社はヨット輸送日本一なのですが、おそらく世界一ではないでしょうか。2016年度の運送実績は約1400艇という記録で、私がヨットを運びはじめてから、ここまでの実績と技術、専門性を持つ会社に出会ったことはありません。

私がこの世界に戻れたのは、やはり上司の存在が一番大きいです。
上司も私と同じように、ずっと競技ヨットを頑張ってこられたので、何よりヨットへの愛情を感じるんです。
もちろん経験が豊富なので、手配はスムーズですし、突発的なアクシデントへの対応には毎回尊敬します。

ヨットの運搬って本当に難しいんですよ。
選手にとってヨットは命のようなもの。傷つけることはあってはならないですし、積み方や固定の仕方にもコツが要ります。
特に国際大会などでヨットを運ぶ際には、言葉が通じない各国の選手たちと上手にコミュニケーションを計る必要もあります。技術面とおもてなしの面の両方から、やりがいも難しさも感じますね。

普段は長距離便で自分のペースでやっていますが、試合のときにはがっちり団結。
どうやったらスムーズに、そして傷をつけずに積み込み、時間通りに運搬できるのかをみんなで考えながら、力を合わせて一艘一艘に向き合うのは、集中力も必要です。
全てのヨットがトラックに収まり、安全に現地まで運べた時には、心の底からほっとします。
「やった!」と思える瞬間ですね。

これまで嬉しかったことは、やはりヨットをやっている人たちに、再会できたこと! 
たまたま輸送していった先の現場で、試合会場で一緒になった仲間や、高校時代にお世話になった方に会ったんです。それまで全然連絡取ってなかったのに「今まで何してたんだよー!」とか「またヨットと暮らしてるんだね(笑)」と話したりして。ああ、ここに戻ってきたんだなって、幸せな気持ちになりますね。

今まで大変だったことは…今日ですね(苦笑)。
※インタビューを行ったのは、台風真っ只中、蒲郡での国際大会でのヨット運送業務の日でした。

こういった悪天候でも、試合があれば選手たちのヨットを安全に運び、次の開催地や元の場所まで届けることは絶対です。
試合のスケジュール自体も気象状況で変わるので、その都度臨機応変に対応して、時間内に間に合わせることがプロの仕事だと思いますね。

オフシーズンには機械を運送し、さまざまな需要に応える

オフシーズンには機械を運送し、さまざまな需要に応える

実際の業務としては、オンシーズンの時は土日にヨットを運び、オフシーズンや平日は平ボデーで機械などを運んでいます。
以前、オートバイを運んでいた時にはウイング車に乗っていましたが、ウイング車は横と後ろからしか積めないので、ここに来てから平ボデーの練習をしました。フォークリフト免許は持っています。あ、船舶免許もありますよ(笑)。だいたいのトラックが乗れる免許や技術は取得しましたね。

私の「フリー便」と言われる職種は、だいたい午後に関東エリアから荷物を積んで次の日に愛知県に届け、また荷物を積んで帰るのが1サイクル。私は埼玉の所属ですが、週に2回は名古屋に来ているという(笑)、でも変化があって、毎日が楽しいですね。

休みは週に1回か2回。春から秋までは試合があるので、土日は仕事になりますが、普段は土日の休みが多いので、妻と2匹の犬とのんびり過ごしています。
実は妻も競技ヨットをやっていたので、今の私の姿を見て「好きな仕事に就けてよかったね」と言ってくれています。

ヨットを愛する人たちと、一緒に働きたい

ヨットを愛する人たちと、一緒に働きたい

私の場合は「ヨットを運びたい」という大きな軸があったので、あまり参考にならないかもしれませんが、丸玉ではHPで情報を公開していたので、信用できると思いました。

いくら希望の職種でも、どんな会社なのかは知りたいですもんね。小さい会社だとハローワークからも電話番号くらいしか情報をもらえないですし、そういうところは就職先として、やはり不安です。
その点、HPをしっかり運営していたことは、安心感や信用に繋がりました。

どんな仕事でも、大変なことも楽しいこともあります。だからこそお金がいただけるわけで、自分が何を優先させるかに尽きると思うんです。
私は、再びヨットや仲間と関われたことが最優先だったので、不満はありません。
ただ、運送業は時間が読めなかったり、予定が変わるという特徴があるので、自分なりにシミュレートする必要はあるかもしれません。
もし「経験はないけどヨットに関わる仕事がしたい」というなら、配車や管理業務を行う職種もあるので、一度相談してみるといいですね。

実は、会社には話していないんですが…。
2011年の震災の際にも、丸玉さんにお世話になったんです。その頃は自分も支援物資を運んでいたんですが、地元がお世話になった分、何か恩返ししたいなってずっと思っていました。
ヨットとは関係ないかもしれませんが、少しでもお役に立てていたら嬉しいですね。

今、ヨットと関われ、好きな仕事ができて充実感を感じています。
ヨット競技の大変さがわかっているだけに、これからも競技を頑張っている人のお手伝いがしたいですし、一番大変な「運送」という部分をすることで負担を軽くし、レースに専念して欲しいと思いますね。

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