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トラックのイラスト

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馬力の話!!

2021.02.15

 

 

 

 

 

 

こんにちは大阪営業所の柏木です。
今回も、車の豆知識をお伝えしていこうと思います(笑)。
今回は、馬力の話・・・
みなさんは、1馬力何キロのものを持つことができるかご存じですか?

まず最初に馬力とは!

馬力とは、「ある重さの物体を、どれだけの時間で、どれだけの距離を動かしたか」という「仕事率」を表す単位です。自動車では最高出力を表す際に使用されます。
エンジンで発生させたエネルギーにより、自動車ができるだけ短い時間で長い距離を移動できるかというスペックに関わるため、馬力と自動車は密接な関係にあります。

トルクと馬力の違い

馬力の他に自動車などにパワー数値を示す単位に「トルク」があります。馬力は「高い」「低い」と形容しますが、トルクは「太い」「細い」で形容される違いがあります。
ごく簡単に人間に例えて言えば、馬力は「足が速い」か「足が遅い」かの数値で、短距離走なら速く走れば走る人ほど「高出力」「高馬力」となります。対してトルクは「力がある」か「力がないか」で、重い物を持って走ることができればできるほど「トルクが太い」人となります。

このように、馬力は自動車の速度に大きく関わっています。スポーツカーが「高出力」「高馬力」をウリにしているのはそのためです。一般的にスポーツカーは高馬力(高出力)、トラックは低馬力かつ高トルクとなっています。

スポーツカーがトラックと同じ重さの荷物を積んだ場合、停止状態から進み始めるためのトルクが不足してしまい、トラックよりもスタートに苦労するでしょう。反対に、トラックをスポーツカー並みに軽量化しても、馬力が低いため最高速度はスポーツカーに届きません。

「馬力」の由来

「馬力」は、産業革命時代のイギリスの発明家 ジェームズ・ワットが考案した言葉です。

従来の蒸気機関に大きな改良を加え、全世界の産業革命に寄与したワットですが、当初は自身の開発した蒸気機関のパワーをどうやって宣伝するかについて悩んでいました。

そこで当時の紡績、織機、交通などの動力を担っていた”馬”に目をつけ、馬一頭の力で蒸気機関のパワー、すなわち仕事率を表現できるのではないかと考えます。ワットは馬に荷物を引かせ、1馬力を「75kgの物を1秒で1m動かす力」と定義しました。

後述しますが、イギリス馬力が「HP」となっているのは「Horse Power」の頭文字を取っているためです。

単位記号 定義 主な言語圏
HP ヤードポンド法に基づく馬力 英語
PS メートル法に基づく馬力 日本語・ドイツ語
CV メートル法に基づく馬力 イタリア語・スペイン語
kW 馬力計算の元となる
仕事率の国際単位
全国

HP

「HP」とは、「Horse(馬)Power(力)」の略語で、文字通り「馬力」を指します。
先述の通り、イギリスの発明家 ジェームズ・ワットが、単位時間に使われるエネルギー(仕事率)を1頭の馬の牽引力として表したことが由来です。

馬力計算にはヤード・ポンド法を使用しており、自動車の出力を発表する際、主にアメリカとイギリスの自動車メーカー(フォードやジャガー)が使用します。

PS

「PS」とは、ドイツ語で「馬の力」とする「Pferde stärke」の頭文字をとった名称です。 メートル法に基づく馬力計算が行われることが特徴ですが、メートル法自体がフランス発祥なので、仏馬力とも呼ばれます。

自動車の出力を発表する際、主に日本とドイツの自動車メーカー(トヨタやBMW)が使用します。

CV

「CV」とは、イタリア語で「Cavallo(馬)Vapore(蒸気)」の略語です。
蒸気機関の時代から馬力が使用されていたことがわかりますね。

CVもPSと同じくメートル法に基づく計算を行うので、両者で異なるのは呼び名だけです。
自動車の出力を発表する際、主にイタリアの自動車メーカー(フェラーリやアルファロメオ)が使用します。

kW

「kW(W)」とは、「単位時間に使われるエネルギー(仕事率)」を表す国際単位系です。

「ワット」と聞けば電力が馴染み深いですが、この単位自体がエネルギーに関して汎用的に使える画期的なもので、自動車の馬力にも使用されます。

1999年に新計量法が公布されたことで、国際単位の使用が義務付けられたことで、自動車の出力を表す際はあくまで「kW」をベースとし、「PS」や「HP」などの馬力単位は併記する程度に留まっています。

HP・PS・kW換算式

国によって馬力の単位が異なるため、スペックを比べる際には単位を揃える必要があります。以下はHP・PS・kWの換算式で前述の通り、1馬力は「約75kgの物体を1m動かす力」です。75kgというと、中肉中背の成人男性やトレーニングジムに置いてあるバーベルがイメージしやすいですが、それらを1mの高さまで持ち上げるとなると結構な力が必要です。
1馬力とはどれくらいの力?

他にも「体重73kgの人間が100mを10秒で走る力」が1馬力に相当します。ちなみに、男子100mの日本記録を19年ぶりに更新した桐生祥秀選手の体重は70kg前後です。

100mという限られた距離でなら人間も1馬力を発揮することは可能かもしれませんが、1馬力を維持したまま何kmも走り続けるのは陸上選手でも不可能です。

人間は何馬力?

ここまで、馬力の定義や由来、単位の違いなどを解説してきました。たった1馬力でも、人間が発揮するには大きな力であることも理解して頂けたと思います。
平均して人間が発揮できる瞬間的な馬力は0.5、持続して発揮できる馬力が0.1と言われています。軽自動車でも継続して50馬力程度は発揮できるということを考えると、自動車の馬力の大きさがわかりますね。
ちなみに、自動車は50~300馬力程度ですが、新幹線は2万馬力以上、ジェット戦闘機は8万~20万馬力以上、ロケットのエンジンは320万馬力近く発揮するものも。

いかがでしたか?馬力の意味わかっていただけたでしょうか?
今回は、馬力についての話でした。

また来週

 

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